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技術情報

【トランスポーターとは】
 トランスポーターとは、生体膜に存在する膜タンパク質の一種であり、本来は糖、アミノ酸などの栄養物質あるいはホルモンなどの生理活性物質を細胞内外へ輸送する、生体維持上不可欠なタンパク質群です。近年、このトランスポーター群が、実は薬剤の体内への取り込みや排出などに重要な働きをすることが分かってきたため、医薬品開発に携わる研究者や大学等の研究者から大きな注目を集めています。

 

【トランスポーターの薬剤輸送機構】
 多くの医薬品は、化合物の構造内に糖やアミノ酸などの栄養物質あるいはその他生体内生理活性物質と類似した構造を持っているため、それら医薬品をトランスポーターが誤認識(つまり間違ってしまうこと)することにより、結果として細胞内外へ薬剤を輸送してしまうと考えられています。

 

【トランスポーター研究】
 製薬企業によって多大な時間と費用をかけて開発される新薬候補物質の約9割を超える物質が途中何らかの不具合によりドロップアウト(開発中止)となります。薬剤が開発中止に追い込まれる理由のかなり多くが、薬物動態の不具合(消化管における低吸収性や不適切な臓器への薬物移行など)と毒性によるものです。これら薬物動態上の問題は、細胞レベルにおいては、薬物動態関連タンパク質(薬剤代謝酵素と薬剤トランスポーター)が薬剤輸送の過程で協奏的に引き起こしている可能性が高いと考えられます(下図参照)。薬物動態関連タンパク質と薬剤の親和性を実験室レベルで測定することができれば、薬剤開発後期における、薬剤が開発中止に追い込まれるなどの問題を最小限にくいとめることが可能になります。
 代謝酵素研究が世界的に急速に進んでいるのに対して、トランスポーター研究は比較的新しい分野であることと、膜タンパク質特有の実験操作上の困難さのために未知な部分が多く、今後ますますその重要性が解明されていくものと予想されます。

ジェノメンブレンは世界に先駆け、このトランスポーター研究のパイオニアとして製薬企業の創薬開発支援を担っていきます。

 【図 細胞レベルにおける薬物輸送と代謝】